【樹脂記憶レースの始まり】

 2010年のそれはある日のこと、

 

 とあるセレクトショップに置かれた

 古いタティングレースを眺めている

 と、そのレースの糸からまるで 

 

   “    私を主役にしてください  ”    と

 

 小さな声のような感覚が私に語りか

 けるように入ってきました。

  それが糸からの初めての声であり、

 今の作品をつくるきっかけでもあり

 また。

 

   そして、風に揺れても崩れることな

 く、レースもジュエリーのような

 主役になるものを作りたい…

  そう考えるようになり、

  糸を様々なものと組み合わせて

  試行錯誤すること約 8 年 。

 ようやく出来上がったものが

 レースに樹脂を吹き込み作る

 樹脂記憶レースという今の技法で

 した。

 

 この技法が完成するまでには、

  何度も、何度も、失敗し、

  辛い時期もありました。

  それでも、色々なことに気づき、

  今の成功に繋げってくれたのは

  きっと、あの時の糸の声が

 導いてくれたご褒美ではないかと

 思います。

 

 ジュエリーの様なレースになる様に

 シンプルを意識しつつガラスビーズ

 や時に、天然石を留めて…

  今もレースの糸の声に耳をすませ

 ながら繊細な世界を作り出せたら

 と思います。

 


 + tatting lace

 【 タティングレースとは  】

 + unknown story

 【 樹脂記憶レースの始まり 】

 + lace resin

 【 樹脂記憶レースの製作 】